200912のエントリ
本年も当該ウェブにお付き合いいただきありがとうございました。来年もラピ友住環境部会にとって良い年でありますよう楽しんで行きたいと思います。
(前編に続く)
さて2件目は秋田市の泉南デンタルクリニックです。
ここも移転・オープンまでの時間が非常に短かった案件でした。設計コンセプトは忘れもしない出張中の青森のワシントンホテルの客室で呑みにも行かずに一晩(!)で描き上げています。あぁ建築の神様ありがとう。
既存のビルのテナント工事ですのでスペースは限定されていますが診察ユニットを中心から放射状に広がる配置にして、あえて患者さんとスタッフ導線をクロスさせ、かつ患者さんの視線は強くプライバシーを感じさせる。というミッションをクリアーさせています。
白い曲線の腰壁で仕切られた各診療ユニットは倒して診察の状態になると同色の天井クロスによって丸いドームに包まれている様な錯覚を起こし、非常に強い個室感を感じる様に考えています。
でも実際は腰壁上部は開放されており、先生やスタッフの目線やオペレーションを邪魔せず、サービスの低下と言う個室化が持つ大きな問題をクリアーしています。
診療ユニットは5台。内1台は手術室にありますので診察スペースには4台。配置と壁の曲線。スタッフ通路をあわせて四つ葉のクローバーを描き出しており、それが今回の医院移転の大きなモチベーションになっており、今回は花田にタイポグラフィーとロゴデザインもご依頼いただきましたので、それも四つ葉のクローバーをモチーフにしています。
コンセプトは「カワイイ」
カワイイと言ってもいわゆる既存の可愛さではありません。実に現代的でロマンティックで多少グロテスクな感じも含めた今風のカワイイです。内装のコントラストや色使いのコーディネート等は弊社花田(直)と理事長・事務長さんの腕の見せ所でした。
ところで今の時代の「カワイイ」は姿こそ違えど70年代のグラムやデカダン。80年代のニューウェーブの正常進化なんだなぁ。と実感する場面が沢山あって、それはそれは良い経験になりました。非常に人間の強さを感じるある意味ヤケクソ感のある色彩がデザインと相まって21世紀のデザインが構築されている事を確認出来た事件でもありました。
コーディネーションも複雑になっていますし、今回は色の反射まで意識して物を選んでいますのでプログレッシブなデザインワークになりました。いよいよ現代建築はコルビジェ・ミース・ライトを飲み込んで次に向かいはじめた感じがします。
建築家のセンスよりも街に溢れている情報の方が優れているケースも今後はあり得る時代だなぁと。
泉南デンタルクリニックは秋田市泉南1-2-2 プライズビル1Fです。新国道シダックスの向かい。ブックオフの隣です。
先生は男性ですが女性スタッフさんがサポートしますし、革新的な間取りにヒくかもしれませんがとにかく診療ユニットに座っていただけば意味は感じていただけると思います
入り口横には弊社のパネルまで貼っていただいております。ありがとうございます。
受付のスタッフに花田のブログを読んで来た。と言っていただけると・・・やっぱりいつもよりもやさしく診療していただけると思いますww
みなさん、メリークリスマス!
アキタネット斎藤です。
昨晩、実家に晩飯を食べに行きましたら、チキンだケーキだが登場して、
クリスマスイブイブをやってしまいました。
今日がイブで、明日がクリスマス。
どうやら、斎藤家は3日間クリスマスを楽しむようです(笑)
しわーっす!
12月限定の挨拶ですね。流行らないものでしょうか?
さて、12月。今年もあっという間でございました。
子どもの時は1年が長く感じたのに、年を重ねるにつれてどんどん短く感じる。
これは、正解なのだそうです。
3歳の子どもは、3年しか生きていないうちの1年だから、人生の1/3
34歳の私は、34年のうちの1年だから、1/34
我人生の1/3といえば、約10年の歳月。
そりゃー子どもにしてみたら長いですし、大人は短く感じるはずです。
短く感じる1年ですが、とても中身のある充実したものでございました。
と、1年を締めくくるような内容になってしまいましたが、
年内にもう1回、ブログの担当がありました・・・。
残り少ない2009年ですが、全力疾走します!
アキタネット 斎藤 和貴
ご縁に感謝(前編) 今日は弊社で設計した歯科を二つご紹介いたします。
私のキャリアの中では今まで歯医者はおろか医院建築自体が非常に少ないのですが昨年、今年にかけて2件の医院建築をご依頼いただきました。
なぜか普通のクライアントは非常に実績にこだわり、例えば医院建築をやった事が無い人に医院を頼まない。なんて事が多いのが事実です。
建物はクライアントが創りたい物を創るべきであり、経験よりもそのクライアントのカウンセリングがキチンと出来る設計者でなければ何の意味も無いと考える私的には不思議以外の何者でもないのですが(経験から生み出されるノウハウ自体は否定しませんけど、結局同じ答えに辿り着く訳ですから・・・・誠意的な設計者であれば)とにかく2件のクライアントは弊社を御選択いただいた訳です。ありがたいことです。
見た目の割に浪花節な花田としてはこんなクライアントにめっぽう弱い訳で意気に感じちゃうわけです。必要以上に力が入る仕事。モチベーションを高い所に置いての仕事。私達の仕事は金を払ったからって手に入る物は同じではありません。高いとお感じの設計料かもしれませんがお金の分は最低限の部分。もちろん問題は生じませんが、やはり気持ちが入る仕事は違います。
改めてそんな事を感じ、2件のクリニックの引渡しを終えて、やはりそのような人間くさい仕事に拘って行きたいと改めて思ったわけです。ドライに結論を求める仕事はやはりしたくないな。と・・・
皆さんが家を建てる時にはどちらが良いんでしょうか?
さて1件目は12月3日に横手市にオープンした「さくら歯科 河原田矯正歯科」さんです。
計画の開始は昨年の9月。本来ならば11月にはオープン予定でしたが、設計内容に対しての検証を相当深い所までやりましたので施主も覚悟の1ヶ月遅れでのオープンになりました。 計画は徹底的に患者さんとスタッフの導線の交錯を避ける形で行い、非常に機能的でかつ診察しやすい・されやすい計画になっています。
外観はマネージャーの好みでシンプルでシックなデザイン。圧迫感を徹底的に排除して「怖くない歯医者さん」。を目指しました。 せっかく新たに建物を建てる訳です。建設期間よりも使用期間は当然長い!ついでに言えば今や歯科もコストパフォーマンスが求められます。お互いに安易な妥協はせずに設計・工事期間を徹底的にイジメて理想を追求しました。 施工期間は3ヶ月。
普通?って思うかもしれませんが通常の弊社設計物件は新築の場合、最短で超ダッシュでも4ヶ月は掛かっています。使用材料とかそんな事ではなく、細かい部分は現場でもクライアントと検証を重ねながら創るのが通例ですので施工者にも相当の難儀をお掛けしました。 もちろん監督さんも非常に高いモチベーションで工事監理を行ってもらい、少ない時でも大工さんが4、5人位は入ると言う一寸あり得ない感じで工事。 殺気立っている皆さんのお邪魔にならない様に監理していったと言う感じです。
家の設計と同じでクリニック自体は先生ご夫婦の生き写しの様な建物になりました。クリーンなイメージとあえてやりたかったデザイン的な要素を封印して医院としての機能性に拘った建築。真っ白い空間にポイントで入るビビットなポイントカラー。水色、オレンジ、イエロー。そしてバラバラの可愛い色で配置された診療ユニット・・・
小さな患者さんに対する気遣いと言うのは簡単ですが、そんな感じではありませんでしたね。大きな患者愛から導きだされた細部は素晴らしいの一言に尽きます。
さくら歯科 河原田矯正歯科さんは横手市の所在地は横手市横手市条里1丁目17-1。 平鹿病院そば。横手市消防の斜め向かい。さきがけ新報の隣に建っています。
春には横の緑道の桜の木々が非常に美しい絶好のロケーション。桜を見ながらやさしい女性の先生が診療してくれる「怖くない」歯医者さんです。甘いものを食べ過ぎて痛くなったらすぐにGO!ですね。
詳しくはコチラ参照で。 花田のブログを読んで来た。と言っていただけると・・・更にやさしく診療していただけると思いますww (以下後編に続く・・・)