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森林の香り“フィトンチッド”は心身ともに人間に良い効果をもたらすことが知られていますが、住宅に使われている木材の香りも、同じような効果を発揮します。
これらの効果の代表的なものにリラックス効果があり、スギやヒバの木材チップの香りを吸入すると血圧が低下し、ストレスが軽減されることが、実験によっても確認されています。 スギはおだやかな香りで人を癒してくれます。 |
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木材の香りの成分には、リラックス効果以外にも、アレルギーを引き起こすカビやダニを抑制する効果があります。
また、下図のように木材チップの香り成分が及ぼす効果を調査したところ、時間の経過とともに行動抑制されるダニの割合が高くなることが示されました。 |
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出典:「解説 木と健康」/「解説 地球環境問題と木材」/「木材利用推進マニュアル」 財団法人 日本木材総合情報センターより作成 |
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木材は音を、低音から高音までバランスよく吸音し、残響が小さいため、音楽も心地良く聞こえます。
コンサートホールなどでも内部に木材を使用したものが多く見られます。
一般住宅でも、内装に木材を効果的に使用することで、心地良い空間の演出が期待できます。 |
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アトリオン音楽ホールは、天井や壁面に秋田スギをふんだんに張り巡らせ、木の材質を活かした温かく柔らかい響きは、演奏者や鑑賞者より好評を得ています。 |
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木材は、パイプ状の細胞が柔軟に変形してクッションの役割をします。例えば、大理石と比べて2〜3倍の衝撃吸収能力があります。
このような木材の特性を活かして、体育館の床には木材が多く使われています。 |
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出典:「木材活用辞典」より作成 |
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木材の中でも、スギやヒノキから抽出される香りの成分は睡眠障害に効果があるとして注目されています。
疲れていてもなかなか寝付けない、やっと眠りに入ったけれど眠りが浅いなどの経験はありませんか?
現代社会はストレスを抱えることが多いと同時に、生活サイクルも多様化しており、不眠症で悩む人は5人に1人とも言われています。
夜はぐっすりと眠り、疲労をしっかりと回復したいものですね。 |
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木材を内装に使用すると、室内湿度の上昇や低下に合わせて、木材が水分を吸収・放出して部屋の湿度を調整してくれます。
梅雨時などジメジメしがちな時期も、この調湿効果により快適に過ごせます。 |
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出典:「木材活用辞典」 |
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木材に触れてみると、とても暖かく感じます。 これは、木が金属と比べて熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が小さいので木材に触れた時に皮膚から失われる熱が少ないためです。
下表のように、木材の中でもスギは熱伝導率の小さい素材であり、コンクリートはスギのおよそ10倍、ステンレスはおよそ260倍も熱を奪いやすい材料であることがわかります。 |
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出典:「木材活用辞典」より作成 |
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